平成28年6月2日(木)
NHK放送「プロフェッショナル仕事の流儀」にて紹介されたNPO法人 口から食べる幸せを守る会 理事長兼摂食嚥下障害看護・認定看護士の小山珠美先生とNPO法人 口から食べる幸せを守る会(以後略ktsm)の方々4名がひろやす荘に来荘されました。
今回小山先生が来荘に至った経緯としては熊本震災直後よりこれまでひろやす荘とケアポート益城では摂食嚥下サポートチームのボランティアとして看護師の方に入居者のポジショニングや食事介助の技術指導を行って頂いていました。その中で物資やポジショニングの為のクッションが足りないと感じられ、ktsm理事長 小山先生、日本赤十字広島看護大学 迫田綾子先生に相談しておられました。小山先生、迫田先生よりクッションなどの支援物資を手配いただき、ひろやす荘の現状や必要な点について知っておられ今回実際にご支援をしたいとのお言葉を頂き、今回の来荘という流れとなりました。

今回小山先生には3名の入居者様の摂食時の姿勢・食事介助方法をご指導頂きました。具体的には車椅子と背中の間にスペースがあったり足が床にしっかりと接地していないと姿勢が崩れやすく疲れやすくなり結果的に誤嚥のリスクが高まる為、車椅子と背中の間にバスタオルなどを使い空間を埋めてあげること。足の下に足台などを置き90度の角度を維持できるようにする事などをご助言いただきました。

最初は姿勢が不安定で自分にあっていないテーブルを使っていた為思うように自力摂取できなかった入居者の方も姿勢が安定し、適切なスプーンの使用・口元への運び方などが改善することでムセも少なくなり、自ら食べようとスプーンを口元へ運ばれる様子が見られました。

この写真のように姿勢が不安定で、あごが上がり思うように開口が見られなかった方も、小山先生のアドバイスにより適切な姿勢をとり、介助方法を正しく行うことで・・・

頭の位置が安定し、食事にしっかりと集中することでムセが生じやすいお茶やジュースなどの摂取時もムセなくスムーズに口から摂取することが出来るようになられました。また粘りけの高い食物を食事介助する場合は、少量の水をコップなどに準備し一口介助するごとにスプーンをすすいだ方が口腔内へ送り込みやすいとのアドバイスも頂きました。

こちらの方のように姿勢が不安定で頻回にムセ込みを伴い、思うように自力摂取出来ない方も・・・

小山先生を初めとしたktsmの皆さんに適切なポジショニング・食事介助方法をご指導いただくことで食事開始時と比べ姿勢も安定し、食物の認識、自力摂取意欲、開口・咀嚼・嚥下といった摂食嚥下機能に改善が見られ、ムセの頻度が減少し普段よりも疲労少なく食事摂取出来られる様になりました。

私たちが普段の食事介助に当たって小山先生が長年の臨床で培ってこられた技術全てを用いる事はすぐには難しい事ですが、例えば介助に当たる際にいきなり自力摂取を促すのではなく最初は介助をして食物の認識や意欲を高めてから自力摂取を促す事、大スプーンではムセのリスク高まる為、今回の支援物資にもあったリードスプーンのような適切な量を介助でき咀嚼・嚥下を促しやすい食器などを用いる事など日ごろから行える食事介助の手がかりとなるお言葉をたくさん頂けました。

(日本赤十字広島看護大学 迫田綾子先生〈左端〉並びにktsmのメンバーの方々)

(NPO法人 口から食べる幸せを守る会 小山珠美先生並びにktsmのメンバーの方々)
今回、日本赤十字広島大学 迫田綾子先生、NPO法人 口から食べる幸せを守る会 小山珠美先生を初めとしたktsmのメンバーの方々には熊本地震後早期よりクッションなどの支援物資並びにボランティアとして摂食介助方法の指導に至るまで多大なご支援を賜りました。今回のご支援をひろやす荘としても日々の食事介助の中で最大限に生かしていけるよう今回お話を聞けなかった職員についても伝達を行い、浸透できるよう心がけて参ります。小山珠美先生、迫田綾子先生、並びにktsmのメンバーの皆様、誠にありがとうございました。